さてさて前回までの過去の思い出話は一旦終わり、舞台は現代へと戻ります。
つまり前前々回の末尾で触れた一年半程前のクロスバイク購入から
話を再開させてもらいます(過去の話じゃん!現代に戻ってないじゃん!!)
この時小生が購入したクロスバイクは『日直商会 クリーンスピード ウインナ』というものだった。
あまりメジャーではない、というよりはっきり言ってド・マイナーなこのクロスバイクの名前を、多分皆さん初めて耳にしたと思います(同じ『クリーンスピード』でも小径車の『エスプレッソ』辺りは程々にメジャーみたいですが…)だから写真でも添付しなくちゃならないですよね。という訳で・・・・・・・・・・・・
次回添付致しますね~♪(今添付しろ~ッ!←いや…今出先なもんで携帯からの更新なんですよ…)
まあ写真云々はともかく話を続けて参りますが(ごまかすな~ッ!)このクロスバイクを購入してから一月(ひとつき)程はあまり時間が取れず、乗車機会は片道5分、往復10分程度の、通勤のみに限られていた。たったそれだけの乗車時間であっても、この自転車がママチャリなんかとは段違いな存在である事は体感できた。
まず何といっても軽快である!
次いで懸念していた激坂も何なく登れた!(まあ『激坂』というのは大袈裟なんですが…あと
『何なく』というには息とか切れちゃったんですが…←笑)
そして何といっても格好良い~♪♪♪(何せ『ヨーロピアン』ですから~♪←オヤジがヨーロピアンな自転車に乗ってどないするねん!←いや、オヤジだからこそお洒落に気を使うべきじゃないですか?だから小生ヨーロピアンな自転し←ああもういいッ!ノリツッコミ超~うざいッ!!!)
とにかく乗っててウキウキした!通勤する事が楽しくなった!!
とある日の明け方変な時間に目が覚めちゃった時などには
「あ~何だ~まだこんな時間かよ~!通勤まで○時間もあるじゃないか~」
「早く夜(よ)よ明けよ!通勤の時間になれ~ッ!」
「小生は自転車に乗りたいのだッ!」
と独り芝居がかった独語をしたりもした(笑)
まあ
「明け方でも乗ればいいじゃん!」
「通勤時間まで待つ必要がどこにある?」
と突っ込まれればそれまでですが…。
とにかく買って程なかったこの時にして、購入前に漠然と考えていた
「この自転車買ったら通勤が楽しくなるかも…」
という考えが正しかった事が判明した。そしてもうひとつの考え…それは即ち
「この自転車購入がきっかけとなって、ひょっとしたら小生は四半世紀振りにサイクリングに興味を覚えるのだろうか…」
というものだったのだが、これも暫くして後に結果が出た。それは即ちその自転車での初サイクリング、つまり青梅へ往還した時の事。僅か40Km程度の行程とはいえ普段の通勤とは比べ物にならない程自転車に乗った小生は、いくつかの不満をこの自転車に感じる事となった。『不満を感じた』と書くと『不平たらたら』と思われるかもしれないが、決してそういう事ではなく『好きだからもっと良くしたい』『更に快適な愛車になって欲しい』との想いが先に立っての事。つまりこの瞬間、小生は購入したばかりのクロスバイクを改造する気になっていたのである!それは即ち『四半世紀振りにサイクリングに興味を覚える』事に他ならなかったのである…。
かくして小生は愛車の改造を決意し、その相談をしようと購入した自転車屋に赴いた。そして件のS氏(覚えてますか?この自転車屋の主ですよ)に青梅行で感じた不満、即ち
①フラットバー(実はライザーバーだった←笑)は乗車姿勢が変えられなくて辛い。
②トウクリップとストラップを付けてみたい。
③サドルが堅い気がする。もっと軟らかいサドルに、できれば革サドルに変えてみたいと思っている。
という事を相談してみた。①については実に簡単な事で、S氏が薦めてくれたバーエンドバーを購入する事で解決した(実際付けてみて納得もした)しかし②と③については、S氏の見解は小生とは異なった。まず②については
「トウクリップとストラップですか…う~ん…」
「今はビンディングペダルという便利な物がありますもんで、トウクリップやストラップは廃れてしまったんですよ」
「今でもそれを使っているのは競輪選手や往年を偲ぶサイクリストの皆さんといったところで、時代の大勢は明らかにビンディングペダルに傾いています」
「ビンディングペダルにする事をお勧めしますが…」
とおっしゃった(そしてS氏の店にはトウクリップとストラップは置いてなかった・・・)
更に③についても
「このサドルが堅いですか?ゲルとか入ってて普通のサドルよりかなり軟らかい筈なんですが…」
とおっしゃり小生を赤面させた後、更に続けて追い討ちをかけた。
「革サドルを使いたいという事ですが、革サドルは雨に弱いですよ」
「この自転車通勤に使うんですよね?とすると雨に弱い革サドルはその使用目的に合わないと思うんですが…」
「まあこの自転車のヨーロピアンな雰囲気にはマッチするとは思いますが…」
こんな風に自分の思い付きを酷評されて、小生は正直いきり立った!
S氏が現代のプロショップの主として、利便性や使用目的に沿った改造を勧めるのは至極当然な事であろう。しかし小生とても四半世紀前のサイクリストであり、当時の思い出に回帰していく事、即ちトウクリップやストラップや革サドルに郷愁を覚えるのも、これまた至極当然といえば当然な事ではないか!小生はS氏に自らの出自を語っていたにも関わらず(「昔サイクリストだったんですよ~」と伝えたって事ね←笑)S氏はその往年のサイクリストが昔を懐かしむ気持ちを察してくれなかった…。かくなる上はS氏の元を決然として去り、自らの求める愛車の形を貫き通すまでである!!
そう考えた小生はS氏に
「ちょっと考えてみますね~」
と決然と告げ(どこが『決然』だ!メッチャ弱気やん!!)その場を去った。そしてその心の中の予告通り、他ショップでトウクリップとストラップと革サドルを購入して愛車に付けた。革サドルは本当は昔愛用した(といってもアニメマニアになってしまった為、あんまり愛用できなかったのだが←笑)『イデアル90』にしたかっのだが、イデアル社は既に廃業してるとかで(驚き)新品はなく中古で出回ってる物もプレミアが付いてるとかで、仕方なく新品が現存する『ブルックスB17 スタンダード』で我慢した。
この小改造は明暗を分けた。革サドルに変更した事は大成功で、一年半経った今でも小生のデカ尻をしっかり受け止めている。その乗り心地については正直最近までよく分からなかったのだが、アルミのロードバイク(オルベア アクア 08モデル←いつになったら話に出て来るのやら…)に乗る様になってからその真価が分かった。アクアのサドルがコリコリと堅く小生の尻を跳ね返す様に受け止めるのに対し、クロスバイクの革サドルの方はやんわりとたわんで、小生の尻を文字通り軟らかく包む様に受け止めるのである。それまでは
「まだまだ堅いような気がする…」
「この革サドルが本当に尻に馴染むのはいつの日か…」
と思っていたのだが、実はもうしっかり馴染んでいたのである!つーかアクアに乗った後クロスバイクに乗ると、尻の下がグニャグニャして気持ち悪い程である(笑)余談であるが、アクアに乗った事で真価が分かったのは革サドルだけではない。クロモリフレームのマイルドさ…フロントサスペンションやリアソフトテールの振動吸収性…ディスクブレーキの効き具合…700×28cタイヤの安定感…。そうした全ての長所や、それらが総合してこのクロスバイクを快適な乗り心地にしている事が、本当にしかと分かったのである!今手中にある物の真価を知りたければ、他の物と乗り比べてみるといいと思う。その点自転車でも女の人でも同じ事ですよね~♪(出たな下ネタ!お前はそんな事語れる程、色んな女の人に乗った事あるんかい!!)
『暗』となったのはトウクリップとストラップ…。付けた当初こそ往年を思い出してウキウキしたが、すぐに鬱陶しく煩わしく思う様になってしまった。何しろこのクロスバイクは通勤を始めとして日常に活動する自転車だったもんで、信号のゴーストップやら店への出入りやらと、足を着く場面は数多くあった。その都度ストラップを緩め足を外し、またスタートとなればペダルを回してクリップを拾い、そこに足を突っ込んでストラップを締める…。それでやっとこさとばかりに漸く走り始めたかと思うと、そんな時に限って子供が飛び出してきたりして
「うわっ!」
と叫んで、やっと締めたばかりのストラップを緩め足を離す…。こうした一連の作業を頻繁に繰り返す事が思いの他面倒な事でストレスになり、やがて僕はビンディングペダルを模索する様になってしまった…。そしてそのう…それから半年位でビンディングペダルに変えちゃいました(笑)シマノの片面ビンディングで片面フラットな奴に。これはこれで普段の靴で乗る時に限ってビンディング面ばかり拾ってしまい
「ああっ!もう鬱陶しいッ!!」
と思ったりもするが、ビンディングシューズ使用時の着脱時の快適さやストレスの無さはトウクリップやストラップとは比べ物にならず
「何でもっと早く換えなかったんだろう…」
「つーか小生、何でトウクリップやストラップなんか付けちゃったんだろう…」
と『往年を偲ぶサイクリスト』とは思えない独語を口にしたりしたのである(笑)この間(かん)S氏のショップには頻繁ではないが訪れる機会があったが、S氏は自分の助言に反してトウクリップとストラップを付け、そして程なくビンディングペダルに換えた小生の愛車の変遷を、一体どう思っていたのだろう…。それを思うと今でも小生、どうにもこうにも恥ずかしくて恥ずかしくて堪らなくなってしまうのである…。
続く(某クロスバイク掲示板経由でおいで下さった皆様!ご来訪誠にありがとうございます!!こんな文字ばかりのブログですが、よかったら再訪してやって下さいませ♪)